榕樹書林

『境域の近世 慶長戦役後の琉球と薩摩』

Category : 歴史

書籍名 『境域の近世 慶長戦役後の琉球と薩摩』
ISBN番号 9784898052440
販売価格

2,970円(税込)

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上原兼善(岡山大学名誉教授)著 一六〇九年(慶長一四年)島津氏は三千の兵を琉球に送り、首里城をおとしいれ、国王尚寧を捕虜として薩摩につれ去った。以後、「琉球処分」に至るまで琉球は事実上島津家の支配におかれることとなり、このことは今日に至るまでいわゆる「沖縄問題」の根源として多くの人々の記憶の中に生きている。
 著者は二〇〇九年に『島津氏の琉球侵略』を上梓し、琉球と薩摩がどの様にして慶長の役に至ったのかを明らかにし、好評を得た。
 本書は、慶長の役の後、薩摩支配下の琉球と薩摩との関係史を掘り起し、いわゆる両属体制下にあって琉球側がいかにしてその主体性を維持する為に苦心し、王国としての存立を希求してきたのかを明らかにする。
 慶長戦役後、国王尚寧は島津氏に引き立てられた上で徳川将軍と会見したが、これを契機として機会あるごとにいわゆる「江戸立ち」をすることになるが、この「江戸立ち」はその都度、薩摩藩の内情、琉球王府の内情、そして幕府の政治状況が複雑にからみあう、かけひきの場でもあった。それは日本薩摩―琉球の関係のみならず東アジアの政治情況とも連動するものであった。
 本書では、それらの動きと関係史料を再吟味した上で新たな史料を読み解き、琉球―薩摩の関係史に新たな光を与えるものである。
 前著『島津氏の琉球侵略』のいわば続編であると共に、「琉球処分」の前史でもある。  A5判、並製、232頁、定価2,970円(本体3,600円+税)

〈目次〉

はじめに
一 琉球使節の成立
二 東アジア世界の変動の中で
三 羽地朝秀の財政改革
四 「唐之首尾御使者」
五 宝永七年の琉球使節
六 正徳期の書翰問題
七 隠蔽と開示の狭間で
八 島津重豪と琉球使節
九 「琉球仮屋」から「琉球館」へ
一〇 輻輳する使者派遣儀礼
一一 窮迫する島津財政
一二 中城王子の御目見問題
一三 実現されない使者参府
一四 使者派遣制の変革
一五 「琉球処分」前夜の鹿児島藩(県)の動向
終章 琉球館の終焉
 参考文献・史料


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